港・大田稲門会合同「わかば部会」9月の開催報告

長雨の候。いつしか四季が失われたかと感じる昨今、言葉の表現を通じて四季を取り戻すべく句会が、正岡子規の命日9月19日に、エセナ大森で行われました。

当日は句会の2時間前から同人誌 「若葉俳句」22号の詰めの編集会議も行われ、秋の懇親会には皆様のお手元にお渡しできるものと思います。

それでは選句・講評を報告させて頂きます。    俳号・博二

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第二百四十七回若葉句会 令和八年九月十九日(土)  場所 エセナ大森6階

 兼題  秋彼岸、新そば、初紅葉      

捷三郎選

【特選】

◎姉父似妹母似秋彼岸           朋子

 秋の彼岸には久しぶりに一家が集まった。姉はますます父親に、妹はますます母親に似てきた。姉妹とももう嫌だとも言わなくなった。柔らかいことを漢字だけでよく詠んだ力作。

◎夕月夜はかなさ夢に仕舞けり       博二

 夕月のきれいな夜は物を思わせるのか。夢に仕舞うとは美しい言い様だ。はかなさを仕舞って、さて、その夢をどうしようか。小説の一節を読む思いがするようだ。

◎秋彼岸若き墓石の紅き文字        勝美

 墓を洗いふとお隣を見ると新しい墓石に赤い文字で名前が彫ってある。まだ若いうちに自分の墓を準備しているのだとおもう。石の新しさを若きといったその感覚が鋭い。

【選】

〇新蕎麦の箱を抱えて新幹線        博二

〇昼下り二合半(こなから)で食う走り蕎麦 旧雨

〇戸隠で二人で食べた新そばを       光敏

〇赤い葉を初紅葉かと妻が問ふ       伸郎

〇初紅葉紅(紅)さし初むる乙女かな    旧雨

〇秋雨の風情を超える降水量        伸郎

〇秋天の恐れ知らざる碧さかな       勝美

〇吾(あ)の惑ひ見透かすやふな秋の雨   勝美    

〇菊御紋大神(おおみわ)神社秋深し    秀三

〇ソナチネのもれる窓辺の初紅葉      雅雄

〇山道のふと先を見る初紅葉        光敏

〇秋が来て遺影の妻に語りかけ       光敏

〇稲妻に登山撤退身構える         秀三

〇稲妻の遠きにありて安からず       勝美

<選者>

秋彼岸川の向こうも近くなり

新ソバは香りも味も新しく

初紅葉透して彼方空青し

冷凍の枝豆香り勝りける

パソコンが壊れて気付く良夜かな

稲妻の形に光る畑かな

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次回は  十月十日(土) 十四時 大森エセナ大田6階

兼題   唐がらし、子規忌、いわし雲  ほかに雑詠二句  計五句ご用意を。

なお、「若葉俳句」誌二十二号をお配りする予定です。