第245回港大田合同「若葉俳句会」報告

第二百四十五回若葉句会 令和八年七月十一日(土)  場所 大森 エセナ大田

 兼題  クラゲ、花火、雲の峰      席題  蚕豆      

捷三郎選

【特選】

◎忘れたきは忘れがたきや遠花火      勝美

 忘れたいものがある。そういうものに限って忘れられない。つらかった事だろうか、人を傷つけたことだろうか。花火を遠くに見るとまた思い出した。心根の優しさが出ている。

◎我もまた人の波間の水母かな      勝美

 あまり自主性なく、波間に浮かぶクラゲのように自分も人の間で浮かんでいるのか。クラゲの浮き沈みのように頼りないことだ。そう謙遜なさらずとも人の浮沈は似たようなもの。

◎蚕豆や酒は冷でも温(ぬく)くても    旧雨

 蚕豆の良さはどんな酒にも合うこと。掲句は冷酒が季語とすると「季重なり」で、それでも面白いが、直すなら、「酒の温度は問わずして」「甘くも辛くても」など考えるのも楽しい。

【選】

〇線香花火尽きなむとして色盛る      朋子

〇天草に舟で海月と水遊び         博二

〇あのあたり入道の鼻雲の峰        朋子

〇雲の峰スカイツリーを従えて       伸郎

〇余世てふ青春は今雲の峰         勝美

〇風薫る孫初舞台ピアノ弾く        光敏

〇夏山の高い低いも多様性         博二

〇梅雨じめり亡父(ちち)の書斎の仁丹香  勝美

〇山谷堀衣紋坂行く薄暑かな        伸郎

〇耳澄ませ夏鳥さえずる峠茶屋       博二

選者詠> 

花火祭バケツの用意怠らず

大クラゲ中華の席を賑やかし

雲の峰わずか半刻空半分

かふすいに迷ひて美女を口説きけり

蚕豆の青きを口に放り込み

日焼けして急に頼れる男かな

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次回は懇親句会です  八月八(日) 十二時  JR蒲田駅ビル7階 蒲田アスター賓館

兼題   梨、サンマ、秋暑し  ほかに秋の雑詠二句  

計五句を八月四日(火)までに金森宛メールしてください。当日、清記した一覧をお配りし、選句していただきます。   

懇親会費は約5千円程度の見込み、当日集金します。

なお、「若葉俳句」誌二十二号の原稿提出は勝美さんからご案内の通りです。

 

酷暑を迎えて。必ずしも歓迎されている訳では無い酷暑も、我々は夏の気候として受け入れなければなりません。俳句の世界でも、季語へのアプローチが近年多様化しつつあるのかも知れません。

さて7月11日の例会は恒例の同人誌「若葉俳句」22号の打ち合わせも行われ、新たに意欲を掻き立てられた会員もいるのではないでしょうか。

それでは7月の選句・講評を、報告させて頂きます。

俳号・博二