港・大田稲門会合同「わかば句会」2月の開催報告

豪雪から暖冬へ。今年の冬も、激しい気候変動に翻弄される環境の中で2月の洗足池の俳句会を迎えました。

変動する自然は、詠む者に新たな文学としての感性を求め続けている様です。

さて今月の句会の作品と新しい写真を掲載させて頂ます。新人も増え、合同稲門会の楽しい雰囲気が伝われば幸いです。 俳号・博二

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二百四十回若葉句会 令和八年二月十四日(土)  場所 洗足池区民センター

 兼題  梅、陽炎、春浅し     席題  水温む

 捷三郎選

【特選】

◎陽炎や摑み損ねて日の暮るる       朋子

陽炎のような頼りないものを一日追いかけて日が暮れてしまった。人生をこの様に過ごしてしまった反省のようである。しかし、確かなものがあるとすればなんだったろうか。

◎閑日や季寄せひもとき春日向       旧雨

一日時間がある。季寄せを持って陽当たりの良い場所を確保した。この幸せを現役のサラリーマン諸君は知るまい。          

◎梅古木「楊貴妃」の名を負ひて凛     勝美

見事に咲いている梅の古木がある。名を聞くと楊貴妃というそうだ。その名に恥じない。下五の凛が独立の意思、志を示している。

【選】

〇陽炎や夢中の待ち人幾年月        博二

〇野を分けて一輌電車陽炎へり       勝美

〇かげろふて石仏に訊く札所道       雅雄

〇降り頻る淡き光や蕗のたう        勝美

〇水温むこの次どこに登ろうか       秀三

〇水ぬるむ陽だまりのまだ頼りなく     旧雨

〇水温む彼方に溶ける街ひとつ       勝美

〇あはあはと明けゆく空や春浅し      朋子

〇梅を愛で黙して歩き去りし人       柴舟

〇梅咲きて紅差し初める少女かな      旧雨

〇春一番昨日の夢が飛ばされて       博二

〇卒業し新たな世界期待して        光敏

    

<選者詠>  

陽炎の立つ道端に人を待つ

春浅く合格するぞ今年こそ

梅五輪咲きて季節を遷しけり

良かったね病院を出る寒の明け

出たくない温き布団の嬉しさに

病院の堅いベンチの余寒かな  

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 次回  三月七日(土) 午後二時  

大森駅から五分の エセナ大田  1―A(6F)

兼題  桜、雪崩、雛 

投句は兼題で三句のほか雑詠二句、合計五句をご用意ください。